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実家が喫茶店ということ [自分が考えていること]

私の実家は喫茶店である。名古屋で喫茶店、実に「らしい」家庭であるが、両親とも九州生まれ、福岡と長崎。親父は脱サラして修行して店を開いたらしい。「早めにリタイアして喫茶店でも開けれれば幸せだろうなぁ・・・」なんてな話も良く聞くが、とんでもない。開店して3ヶ月がんばってもあと3年は泣かず飛ばずを踏ん張らなければ土着店には成り上がれない。今でこそ安定しているが、この30年は苦労しっぱなしだっただろう。

よく子供の頃「お前んち喫茶店でいいなぁ、パフェとかスパゲッティとか食い放題なんだろう??」と言われていたが、食い放題ったら簡単に飽きるよ。こればかりは一長一短。正直飯には困らない。子供の頃だと週刊マンガ読み放題・アイスクリーム食い放題。大人になってもコーヒー飲み放題。しかし当然デメリットも。基本的に休みが少ない。うちは「人様が休んでる時に働けば、儲かる」という主義。なので正月・お盆営業は当たり前。定休日が祝日なら休み返上で開店する。そりゃそうだ、正月・お盆は昔はどこの喫茶店もやっていない。うちがやれば、当然他の店の客も来る。世間で言う「お休み」は当然みんながコーヒーを飲みに来る、家族で朝ごはんに来る。あとは、景気に変動されやすい。バブル崩壊後は気付かない間に食卓の品目が減っていたらしい。親父もお袋もしっかりしている為バブル時代はあまり無駄遣いをしなかったそうだ。だから世間よりも普通の生活は出来たのだが。そういう苦労もあって、地元では1、2を争う「老舗」に発展した。

このような家庭に育てば、私もそんじょそこらのサラリーマン家庭の息子よりは金にうるさく「実利主義」な人間に育つ。金の怖さも大切さも身に染み付いている。このような家庭では息子も経営参画する。近くに吉野家がオープンした時に、うちのランチに「牛丼」という物があったのだがめっきり売れなくなる。業務用のパックを使っているのだが、ふとパッケージを見ると「すき焼き風」と書いてあった。そこであるアイデアを親父に提案。試しにやってみた所、見事注文数を倍増させた。方法はいたって簡単。パックのものをそのまま使っていたのだが、煮詰めている際に溶き卵をかけ名前を「すき焼き丼」にしただけ。自営の喫茶店はこういった創意工夫「のみ」で売り上げアップ・コストダウンの努力をしている。こういった経験が身に染み付いているため、会社でも上司の考えたアイデアが失敗するかどうか大体鼻が利いていまう、そして全く実行しない。実際成功した例はほとんど無いので今は助かっているが。

名古屋の喫茶店は全国的に見ても本当に「ヘンな」物・ルールがあるというのは、テレビ等でよく取り上げられる。今日は長くなったので、その話はまたどこかの「なごや飯」シリーズの時でも。


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Akina

将来は継ぐのかしら。ぜひバイトでやとってくださいませ。ピアノおいてくれたら弾きます!!え。迷惑Σ(ŎдŎ|||)
今度お店にお邪魔させてください!!
by Akina (2006-03-24 00:57) 

betchy

>Akinaさん
いつでもどうぞ♪老夫婦がやっておりますが、大衆雑誌だけは取り揃え充実。ま、私と姉の「お下がり」が落ちてきてるだけですが。
ちなみに将来は継ぎません。あれは、親父の店、ですので。ピアノ置くなら、喫茶店よか夜の素敵なお店の方が。私が資産家にでもなったら、大きめなBarでも開いて、そこでピアノをお願いします、私が歌いますので(笑)
by betchy (2006-03-26 21:27) 

実家が飲食店だと、食事が便利ってイメージですよね。
実家が本屋の人は、本がタダで読み放題なのかなぁ~なんて。
でも、それぞれに便利・不便が表裏一体なんでしょうけどね。
ちなみに、ウチの実家は普通の家です。
ただ、猿が勝手に入ってきます。ここは普通じゃないか。
by (2006-03-27 22:50) 

betchy

>mukkiさん
うちには昔、ネコが迷い込んできました。マンション1階の和食屋が野良猫に餌を与えてやがったので、勝手に入り込んできました。彼らは何も悪いことをしてないので、つまみ出し、和食屋をうちの親が怒鳴り散らしてやったらしいですけどね。良い形での共存は歓迎です・・・虫が苦手なので田舎暮らしは不可能ですが。
by betchy (2006-03-28 00:09) 

虫・・・・・・。私もかなり嫌いです。
中学の頃の卒業文集で「嫌いなものランキング」の1位にしたくらいです。
特に「蛾」がダメ。あの羽に目玉みたいな模様があるやつとか。
虫は恐怖ですよ、かなり。
by (2006-03-29 23:46) 

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